奇々怪々!迷信探偵ファイル〜祟りと呪いの謎を追え〜というフジテレビの番組で犬を飼ってはいけない街(集落)が紹介されます。今までも、ナニコレ珍百景や他のテレビなどでも何回か紹介された地域ではありますが、今回はさらに別の角度からも犬を飼ってはいけない理由について検証がなされています。
その別の角度というのはこの地域に残る伝統の「紙漉き」に関するものです。紙すきと犬との関係がどういうものなのかは番組で詳しく紹介されると思いますが、その前にその理由について検証してみました。
ちなみに、ゆりやんレトリィバァの出身地も奈良県吉野郡吉野町であり小さい頃から小学校の頃にこの伝説を聞いて犬を飼ってはいけないということを理解していたということです。
犬を飼ってはいけない街の場所
奈良県吉野郡吉野町窪垣内(くぼがいと)
地図
大阪駅から車で約一時間30分ほどかかります。この地域の神社など、他の地域では見られない光景が広がっていますので、歴史に興味のある方であれば一度は行ってみたくなる場所だと思います。行けるようになったら行ってみたいですね。
窪垣内(くぼがいと)で犬を飼えない理由
壬申の乱(じんしんのらん)との関係
壬申の乱というのは、歴史でも有名な日本最大の内乱です。名前を聞いたことがあるとは思いますが、その詳しい内容についてはなかなか思い出せない人も多いと思います(私のことです^^;)。
簡単に壬申の乱について説明すると、年代は672年、天智天皇が亡くなられてからの話になります。天智天皇というのは中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)のことです。天智天皇の長男である大友皇子と天智天皇の弟である大海人皇子(後の天武天皇)との内乱が壬申の乱です。
この戦いに勝利するのは、天智天皇の弟である大海人皇子です。元々皇位継承の立場から言えば、弟の大海人皇子がその権利があったと言われています。ただ天智天皇にしてみれば自分の長男(側室の子供)が次の天皇になってもらいたかった為、色々と策略を講じて天皇にしようとしたことがきっかけとなってこの壬申の乱が起きたということです。ざっくり言うとこんな感じになります。
民衆はどちらの方に味方をしていたかと言うと、天智天皇の弟である大海人皇子であったと思います。その理由としては、朝鮮半島への進軍や、唐からの侵攻から日本を守るために各地の豪族などにその身を任せていたことがかなり負担となっていたことが挙げられます。
壬申の乱は、あっさりと決着が付いたわけではありませんでした。最終的に勝利する大海人皇子(後の天武天皇)も一時は、かなりヤバイ状態となっています。
そのエピソードの中に今回の窪垣内(くぼがいと)の一件があります。
大海人皇子(後の天武天皇)が、追い詰められて追ってから隠れるために河原で船を逆さにしてその中に皇子をかくまったと言われています。その際、大海人皇子を捕まえるために鷹(ミルメ)と犬(カグハナ)が使われました。その犬(カグハナ)に見つけられそうになりますが、翁が石でたたいて犬を死なせてしまったとのことです。
でも、
その犬(カグハナ)というのは、実は、大海人皇子(後の天武天皇)が大切にしていた愛犬だったと後に分かります!
御霊神社の裏山にその犬(カグハナ)は大切に葬られます。その地は、犬塚と呼ばれ、その犬を叩いた石は、現在も御霊神社に奉納されているとのことです!
このようなことがあって、この地では犬を飼わない(飼えない)ようになったと言われています。
吉野の犬塚
①奈良県吉野町窪垣内の犬塚を訪れた。もと小学校の校庭隅に犬塚の碑がある。壬申の乱672年、のちに天武天皇となる大海人皇子はいくさの形勢が一時不利となり、この地へのがれてきた。土地の老人が船を逆さにして皇子をかくまうと追っ手は皇子の愛犬カグハナを派遣した。②へ pic.twitter.com/5Fj2ZVuwBm
— 杜すいとん (@wolfmuzzle1) October 5, 2017
〒639-3432 奈良県吉野郡吉野町窪垣内
吉野の犬塚の場所をグーグルマップで掲載しておきますので参考にされてみてください。
紙漉き(かみすき)との関係
いわゆる日本古来の和紙を作る工程に紙すきが使われます。
これはあくまで個人的な推測なんですが、真っ白い和紙の繊維は、見ようによっては犬の毛のように見えませんか?
壬申の乱の際に、大海人皇子(後の天武天皇)の愛犬が不運な目に遭ってしまいました。もしかすると、この愛犬の毛がこの和紙の中に入っているんではないかというデマを防ぐためだったかもしれません。実際、この地には、壬申の乱から続く老舗の和紙製造所がありますので。
この集落に犬が全くいないということであれば、この地で作られている和紙に犬の毛が入っているということはありえませんので…。
あくまで個人的な推測ですので、実際番組でどのような放送がなされるのかは楽しみなところです。
ゆりやんレトリィバァとの関係
ゆりやんレトリィバァの出身地も奈良県吉野郡吉野町の出身地であり、小さい頃に小学校などではこの特別な言い伝えをきいていたとのことです。
ただし、ゆりやんの場合吉野町ではありますが窪垣内ではありませんので厳密には少し条件が異なります。でも結局この話を聞いてから実家で犬を飼うのを止めたということです。実家には犬ではなく猫が飼ってあるということですが…。ゆりあんにはなかなかなついてくれないということもいわれています。
ゆりやんのInstagramを確認してみましたが、2021年7月31日現在では犬の映像というのは全く掲載されていませんでした。代わりと言ってはなんですが、猫ちゃんの写真はアップされています。やっぱりあの伝説が関係しているのかもしれないですね…。でも、ゆりやんレトリィバァという名前が名前ですのでやっぱり勘違いしてしまいますよね。ゆりやん自身は、犬は大好きだというのは間違いないようですが…。