ディアトロフ峠事件で「アナと雪の女王」が解決した真相と内容!

世界最大のミステリーと言われるディアトロフ峠事件で、映画「アナと雪の女王」のCG 技術が、その謎のひとつを解決したことが報告されています。

今回解明されたミステリーの真相と内容について書いています。

ディアトロフ峠事件では、どんなミステリーが指摘されていたんでしょうか?

目次

ディアトロフ峠事件の概要とは?

もう一つの記事にも書いていますが、ディアトロフ峠事件にはいくつもの不可解な点が指摘されています。

メンバー(犠牲者9人)

メンバーのほとんどは、現在のウラル工科大学の学生もしくは卒業生でした。

最初は、男性が8名で女性が2名の合計10名からなるグループでした。

メンバー全員が、長距離スキー旅行や山岳遠征の経験を有しており、特に 今回のトレッキングの行動については何の問題もないように思いました。

メンバーのトレッキング最終目的地は、 今回の事件発生現場から北に約10キロのオトルテンと言う山に設定されていました。冬山でのこのオトルテン山の踏破難易度はかなり高いものでしたが、グループメンバーの経験値からすればそこまで問題となる事はないとメンバー全員が判断していました。

経過

1月27日にいよいよオトルテン山に向けてメンバーは出発をしています。 この時に、中にいたメンバーのうちの1人が翌日持病のリウマチの悪化からグループを離脱しており、この時点でグループメンバーは9人になっています。離脱した1人と言うのは、ユーリー・ユーディンという人で、 その人が実際に亡くなった日は2013年の4月27日です。

1月31日、メンバーは、オルトテン山麓に到達しています。

2月1日、メンバーはオルトテン山へ続いている渓谷へと入っていっています。そして、そこでテントを張ろうとしますが、悪天候のため、方向を間違ってオルトテン山の南側にあるホラートシャフィル山へ登り始めます。 ようやく間違いに気づいたグループは、森林地帯に入るのではなく、今度は、全く何の遮蔽物がない山の斜面にテントを張ります。

森林地帯で、キャンプを張るのが簡単ではありましたが、このグループのリーダーであるディアトロフは、登った地点から降りるのではなく、わざとこの山の斜面でキャンプをすることにより経験を積もうと考えたんではないかと、唯一の生き残りであるユーリー・ユーディンが推測しています。

2月1日にテントを張りましたが、その後9人のグループの消息は途絶えています。

消息が途絶えてから、2月20日になって、ようやく捜索が開始されます。

2月26日、テントが発見されます。

そこには、現在も解明されていない不可解な光景が広がっていました・・・。

骨折原因が不可解?

謎の一つが、発見された遺体に頭蓋骨骨折や肋骨骨折の痕跡が見られたりしている点です。骨折があったからといって、なぜ問題となったんでしょうか?

それは、骨折はしていたんですが遺体に外傷がなかったという点です。骨折していたのに外傷がないという矛盾。これは一体どう考えればいいんでしょうか?

今回の骨折に関する原因は、相当に強い外力が働いたと考えられています。それは、交通事故の衝撃に匹敵すると言われるぐらいの強い外力です。

ここで注目しておきたいのは、争った形跡というのは全く見られなかったという点です。ですのでメンバー間での争いが生じてこのような骨折が生じたということはあり得ないということになります。

では、一体どういうわけで頭蓋骨骨折とか肋骨骨折が生じたんでしょうか?

映画アナと雪の女王のCG技術が骨折の理由を解明?

アナ雪として知られる映画アナと雪の女王をですが、ディズニーのアニメーション技術がこのディアトロフ峠事件の真相解明に役立っているという報告がされています。

そのレポートの名前は、2021年に発表された論文「Mechanisms of slab avalanche release and impact in the Dyatlov Pass incident in 1959」です。

スラブ雪崩との関係

ディアトロフ峠事件はこれまで雪崩が原因であるという指摘もされていました。ただし具体的な雪崩の種類とか、頭蓋骨骨折との関係などについては解明されていませんでした。

ところが、映画アナと雪の女王の CG 技術を活用することによって、スラブ雪崩が発生した場合このような不可解な骨折が生じる可能性があるということが分かりました!

発表された論文の中では、実験的に10 kg の塊の雪崩が秒速7メートルで胸部に衝突した際に与える影響について考察されています。

ところで、スラブ雪崩というのはどういう雪崩のことを言うんでしょうか?

スラブ雪崩というのは、日本語にすると面発生表層雪崩のことです。雪崩にはもう一つスラフ雪崩というものがあります。スラフ雪崩は、点発生表層雪崩と言います。

ディアトロフ峠事件では、テントを張る際に雪の斜面を削ってテントを風から守ろうとしたことが、結果的にスラブ雪崩を発生させる原因につながった可能性があると指摘されています。もちろん、地形なども複雑に関係していますが・・。

雪崩に巻き込まれてテントが崩壊した場合、生き埋めになると、そこから出る際には、どうしてもテントを内側からナイフなどで切り裂く必要があったのかもしれません。長年、謎とされてきたテントが内側から切り裂かれている一つの理由がこの面発生表層雪崩(スラブ雪崩)にあるということが推測できます。

表層雪崩の実際の例です。これは、かなり驚きますよ〜!

怖いですね!

スラブとは?

スラブ雪崩に使われているスラブという言葉はどういう意味があるんでしょうか?スラブという言葉は基本的には「平板」や「石板」を意味する言葉です。

なんとなく、わかると思いますが、表層の体積された雪が、面上となって雪崩になる場合を言います。

このスラブ雪崩が、ディアトロフ峠事件では不運にも生じてしまったということが、アナ雪のCG 技術を駆使することで解明されています。

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