スイカの摘心・整枝方法|親づる・子づる・孫づるの育て方

スイカの苗が順調に育つと、株元から長いつるが伸び始めます。

しかし、伸びてきたつるをすべて残していると、葉が重なって日当たりや風通しが悪くなり、人工授粉や果実の管理が難しくなることがあります。

スイカ栽培では、親づるの先端を切る「摘心」と、必要なつるを選んで整理する「整枝」が重要です。

親づる・子づる・孫づるの違いを理解しておけば、必要なつるを誤って切る失敗も防ぎやすくなります。

この記事では、家庭菜園初心者に向けて、次の内容を分かりやすく解説します。

  • スイカを摘心する時期と位置
  • 親づる・子づる・孫づるの見分け方
  • 子づるを3~4本に仕立てる方法
  • 孫づるを取り除く位置
  • 地這い栽培と空中栽培の違い
  • 摘心や整枝でよくある失敗

初めてスイカを育てる人は、つるを一度に整理しすぎず、株の状態を観察しながら少しずつ作業しましょう。

目次

スイカの摘心・整枝の基本を一覧で確認

最初に、摘心と整枝の基本的な目安を確認しておきましょう。

管理項目一般的な目安
親づるの摘心時期本葉5~6枚頃
摘心する部分親づる先端の生長点
残す子づる地這い栽培は3~4本程度
空中栽培の子づる2~3本程度
孫づるの管理着果位置までを中心に整理
作業に適した天気晴れて乾燥した日の午前中
使用する道具清潔な指先または消毒したハサミ
大玉スイカ地這い栽培向き
小玉スイカ地這い栽培・空中栽培の両方に対応しやすい

摘心する位置や残すつるの本数は、品種や栽培場所によって異なります。苗のラベルや種苗会社の栽培方法に指定がある場合は、そちらを優先してください。

スイカの摘心と整枝を行う理由

スイカの摘心と整枝は、限られた栽培スペースの中で株を管理し、実をつけるつるを分かりやすくするために行います。

作業の意味を理解せずにつるを切ると、必要な葉まで減らしてしまう可能性があります。

まずは、摘心と整枝の違いを確認しましょう。

摘心とは親づるの先端を切る作業

摘心とは、伸びているつるの先端にある「生長点」を摘み取る作業です。

スイカでは、苗の中心から最初に伸びる親づるを摘心し、親づるの葉の付け根から出てくる子づるを育てる仕立て方がよく用いられます。

親づるの生長点を残したままにすると、親づるが優先的に長く伸び続けます。

先端を切ることで、葉の付け根にあるわき芽が動きやすくなり、複数の子づるを確保できます。

子づるを数本残して育てると、次のようなメリットがあります。

  • 雌花の位置を確認しやすい
  • 人工授粉を行うつるを選びやすい
  • 果実の数を調整しやすい
  • つるを目的の方向へ誘引しやすい
  • 栽培スペースを整理しやすい

家庭菜園では、本葉が5~6枚ほどになった時期に親づるを摘心し、勢いのよい子づるを3~4本残す方法が一つの目安です。

ただし、大玉スイカ、小玉スイカ、品種、栽培面積によって、適切な仕立て方は異なります。

整枝とは必要なつるを選んで整理する作業

整枝とは、伸びてきたつるの中から必要なものを残し、不要なつるや芽を取り除く作業です。

スイカは生育が進むと、次の順番でつるが増えていきます。

  1. 苗の中心から親づるが伸びる
  2. 親づるから子づるが伸びる
  3. 子づるから孫づるが伸びる

すべてのつるを残すと、畑やプランターの周辺がつるで覆われ、どこに花や果実があるのか分かりにくくなります。

整枝を行うことで、次のような効果が期待できます。

整枝の目的管理しやすくなること
日当たりの確保葉が重なりにくくなる
風通しの確保株元に湿気がこもりにくくなる
病害虫の確認葉の裏や株元を観察しやすくなる
人工授粉雌花の位置を見つけやすくなる
果実管理着果した実の位置を把握しやすくなる
誘引作業つるを目的の方向へ伸ばしやすくなる

葉が重なりすぎると、株の内側へ光が届きにくくなり、湿気もこもりやすくなります。

つるを適度に整理すれば、アブラムシ、ハダニ、うどんこ病などの異変にも気づきやすくなります。

ただし、葉を減らしすぎてはいけません。

スイカの葉は光合成を行い、果実を育てるための養分を作ります。見た目をすっきりさせる目的だけで、健康な葉を大量に切らないようにしましょう。

不要なつるは、太くなる前に小さい状態で取り除くのが基本です。一度に大量に切らず、数日おきに株全体を確認しましょう。

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親づる・子づる・孫づるの違い

摘心や整枝で迷いやすいのが、親づる・子づる・孫づるの違いです。

つるが短いうちに位置を確認しておくと、成長後も見分けやすくなります。

つるの種類伸びる場所主な管理方法
親づる苗の中心から最初に伸びる本葉5~6枚頃に摘心する方法がある
子づる親づるの葉の付け根勢いのよいものを3~4本程度残す
孫づる子づるの葉の付け根着果位置までを中心に整理する

苗の中心から最初に伸びるのが親づる

親づるは、スイカの苗の中心から最初に伸びる主軸のつるです。

子葉と本葉が付いている中心の茎を株元からたどると、そのまま先端まで続いているつるが親づるです。

苗を植えた直後は茎が短いため、親づるを見分けるのは難しくありません。

しかし、生育が進んでつるが地面を這い始めると、途中から伸びた子づると重なり、見分けにくくなります。

摘心する予定がある場合は、本葉が4~5枚になった頃から親づるの位置を確認しておきましょう。

本葉の数え方

葉の枚数を数えるときは、発芽後に最初に開く丸みのある子葉を含めません。

子葉の後に出てくる、切れ込みのある葉を本葉として数えます。

本葉が5~6枚ほど展開したら、親づるの先端にある小さな葉と生長点を摘み取ります。

葉の付け根まで深く切り込まないように注意してください。生長点だけを摘み、残す本葉やわき芽を傷つけないことが大切です。

親づるを摘心しない育て方もあります。

品種や生産者の栽培方法によって仕立て方は異なるため、摘心しなければ必ず失敗するわけではありません。

親づるの葉の付け根から伸びるのが子づる

子づるは、親づるに付いている葉の付け根から伸びるわき芽です。

親づるを摘心すると、複数の子づるが伸び始めます。

最初は数センチほどの小さな芽ですが、気温が上がると急速に長くなります。

子づるを残すときは、最初に出たものを順番に選ぶのではなく、次の点を確認しましょう。

  • 茎が太い
  • 葉の色がよい
  • 葉に傷や病気がない
  • 伸び方に勢いがある
  • ほかのつると異なる方向へ誘引しやすい

一般的な家庭菜園では、勢いのよい子づるを3~4本残し、それ以外を小さいうちに取り除く仕立て方があります。

一方、小玉スイカの空中栽培では、栽培ネットの幅やプランターの大きさに合わせ、2~3本程度に抑えると管理しやすくなります。

子づるを残す本数の目安

栽培方法残す子づるの目安
大玉スイカの地這い栽培3~4本
小玉スイカの地這い栽培2~4本
小玉スイカの空中栽培2~3本
狭いプランター2本前後

子づるを増やしすぎると、株元が混み合い、つる同士が絡みやすくなります。

反対に、最初から1本だけに絞ると、葉数が不足したり、つるが折れた際に代わりがなくなったりします。

最初は1本多めに残し、長さや勢いがそろった段階で最終的な本数を決める方法もあります。

残す子づるには、園芸テープなどで目印を付けると管理しやすくなります。

ただし、つるは短期間で太くなるため、きつく縛らないようにしてください。

子づるの葉の付け根から伸びるのが孫づる

孫づるは、子づるに付いた葉の付け根から伸びるわき芽です。

子づるが長くなると次々に発生するため、放置すると株全体が複雑に絡み合います。

家庭菜園では、実をつける予定の位置より手前に発生した孫づるを、小さいうちに取り除く方法がよく用いられます。

株元に近い孫づるを整理すると、次の作業が行いやすくなります。

  • 子づるの位置確認
  • 雌花の確認
  • 人工授粉
  • 株元の観察
  • 水やり
  • 病害虫の確認

一方で、着果位置より先に伸びる孫づるや葉を、すべて切る必要はありません。

果実を大きくするには、光合成を行う多くの葉が必要です。

孫づるを完全に取り除き続けると、葉数が不足する可能性があります。

孫づる管理の基本

孫づるが出た位置管理の目安
株元付近混雑する場合は早めに取り除く
着果予定位置より手前基本的に整理する
着果位置より先葉数を確保するため状態を見て残す
病気や傷みがある清潔なハサミで取り除く
ほかのつると重なる切る前に誘引方向を調整する

孫づるの扱いは、品種や仕立て方によって異なります。

どの孫づるも機械的に切るのではなく、株元の混雑、着果位置、葉の枚数を確認しながら判断してください。

スイカを摘心する時期

摘心は、苗が小さすぎる時期に行うと、その後に伸びる子づるが不足する場合があります。

反対に遅すぎると、親づるだけが長く伸び、子づるの管理を始める時期も遅くなります。

本葉5~6枚頃を目安にする

家庭菜園で親づるを摘心する場合は、本葉が5~6枚ほど開いた頃が分かりやすい目安です。

この時期になると株元が安定し、葉の付け根にある子づるの芽も確認しやすくなります。

ただし、苗を植え付けた直後に本葉が5枚あるからといって、すぐに摘心する必要はありません。

定植後に根が十分に広がっていない状態で先端を切ると、株の成長が一時的に止まることがあります。

植え付け後は数日から1週間ほど観察し、新しい葉が動き始めてから摘心すると安心です。

摘心に適した株の状態

次のような状態であれば、摘心を検討できます。

  • 葉が上向きに広がっている
  • 茎に張りがある
  • 新芽が伸びている
  • 植え付け後に新しい葉が開いた
  • 日中に葉が極端にしおれていない

反対に、次のような場合は摘心を急がず、株が回復するまで待ちましょう。

  • 植え付け直後である
  • 葉がしおれている
  • 新しい葉が動いていない
  • 低温の日が続いている
  • 根腐れや過湿が疑われる
  • 害虫や病気の被害がある

摘心は、日付だけで判断するのではなく、本葉の枚数と株の状態を確認して行いましょう。

スイカの摘心方法

摘心するときは、親づるの先端にある生長点だけを取り除きます。

作業自体は難しくありませんが、残す葉やわき芽を傷つけないように注意が必要です。

摘心の手順

  1. 苗の中心から伸びている親づるを確認する
  2. 子葉を除いて本葉を5~6枚数える
  3. 親づる先端の小さな葉が重なっている部分を確認する
  4. 清潔な指先または消毒したハサミで生長点を摘み取る
  5. 切り口へ水を直接かけず、乾燥させる
  6. 数日後に子づるが伸びているか確認する

生長点だけを清潔な道具で摘み取る

親づるの先端には、まだ開いていない小さな葉が重なるように付いています。

その柔らかい部分が生長点です。

手で作業する場合は、爪で強く引きちぎるのではなく、生長点を軽くつまんで折ります。

ハサミを使用する場合は、刃を洗浄・消毒し、切り口がつぶれないように一度で切ってください。

晴れて乾燥した日の午前中に行う

雨の日や水やり直後は、株や葉がぬれているため、摘心や整枝を避けたほうが安心です。

切り口が乾きやすい、晴天日の午前中に作業しましょう。

摘心後に、切り口へ水を直接かける必要はありません。

摘心後はすぐに子づるを決めない

摘心から数日すると、親づるの葉の付け根から複数の子づるが伸び始めます。

子づるが出た直後に1本へ決めず、10~20cmほど伸びるまで様子を見ましょう。

茎の太さ、葉の大きさ、伸びる方向を比較し、勢いのよい子づるを選びます。

誤って親づるを予定より短く切っても、葉の付け根から子づるが伸びれば栽培を続けられます。慌てて肥料を追加せず、新しい芽が動くまで観察しましょう。

子づるを3~4本に仕立てる方法

親づるを摘心した後は、伸びてきた子づるの中から、実をつけるために使用するものを選びます。

残す本数は、品種だけでなく栽培場所の広さも考えて決めましょう。

勢いのそろった子づるを選ぶ

子づるは10~20cm程度まで伸ばし、次の項目を比較します。

確認項目残したい子づるの特徴
太く張りがある
大きさがそろい、色がよい
生育先端が元気に伸びている
病害虫傷や斑点がない
方向ほかのつると重ならず誘引しやすい

地這い栽培で十分な広さがある場合は、子づるを3~4本残し、それぞれを異なる方向へ放射状に伸ばします。

プランターや狭い庭では、子づるを多く残すとネットが混雑します。

空中栽培では2~3本程度に絞り、ネットの左右へ間隔を空けて誘引すると管理しやすくなります。

不要な子づるは小さいうちに取る

残す子づるが決まったら、それ以外のつるを株元付近から取り除きます。

太くなるまで放置すると傷口が大きくなるため、不要なつるは柔らかいうちに摘み取りましょう。

ただし、最初から予定本数ぴったりにせず、予備として1本残す方法もあります。

主力の子づるが折れたり、病気になったりした場合に、代わりとして利用できます。

子づるを選別した後も、株元から新しい芽が出ることがあります。

週に1~2回は株元を確認し、不要な芽を早めに整理しましょう。

子づるの先端を切りすぎない

子づるが長くなったからという理由だけで、先端を次々に切るのは避けましょう。

スイカは、つるに付いた葉で光合成を行い、その養分を果実へ送ります。

必要な葉数を確保する前に摘心すると、実を育てる力が不足する場合があります。

栽培スペースの外へ伸びた場合は、すぐに先端を切らず、誘引する方向を変えられないか確認しましょう。

  • 地這い栽培では、つるを緩やかに曲げて畝の内側へ戻す
  • 空中栽培では、ネットの空いている部分へ斜めに誘導する
  • 急角度に折り曲げず、数日かけて少しずつ向きを変える

果実がついた後も、実より先に十分な葉を残します。

葉が混雑している場合は、健康な葉を切るのではなく、つるの向きを調整する方法を優先しましょう。

スイカのつるを誘引する方法

誘引とは、伸びたつるを目的の方向へ導き、ひもや園芸テープなどで固定する作業です。

地這い栽培と空中栽培では、つるを伸ばす方向や固定方法が異なります。

地這い栽培ではつるを放射状に広げる

地這い栽培は、畑や庭の地面につるを這わせる一般的な育て方です。

子づるを3~4本残した場合は、それぞれが重ならないよう、株元から異なる方向へ放射状に広げます。

地這い栽培の誘引方法

  1. 株元から伸びる子づるの方向を確認する
  2. 子づる同士が重ならない方向へ広げる
  3. U字型の園芸ピンで節と節の間を軽く固定する
  4. 株元やつるの下に敷きわらなどを敷く
  5. 数日おきにつるの重なりを確認する

つるが短いうちは、風で向きが変わったり、葉が裏返ったりします。

U字型の園芸ピンや曲げた針金を使い、節と節の間を軽く固定すると安定します。

つるへ直接強く押し付けると傷が付くため、少し余裕を持たせてください。

敷きわらやつる用シートを活用する

地面へ直接つるを置くと、雨の泥はねや乾燥の影響を受けやすくなります。

株の周囲に次の資材を敷くと、管理しやすくなります。

  • 敷きわら
  • わらの代用品
  • つる用シート
  • 防草シート
  • 通気性のあるマルチ資材

これらは、葉やつるを清潔に保つだけでなく、雑草を抑え、果実が地面へ直接触れるのを防ぐためにも役立ちます。

一度伸びたつるは、節から根を出して地面へ固定される場合があります。

無理に引っ張ると根やつるを傷めるため、必要な範囲だけ動かしましょう。

空中栽培ではネットへ間隔を空けて誘引する

空中栽培は、支柱と栽培ネットを使い、スイカのつるを上方向へ伸ばす育て方です。

地面の面積を節約できるため、小玉スイカのプランター栽培や狭い庭に向いています。

空中栽培に必要なもの

資材用途
丈夫な支柱ネットとつるを支える
栽培ネットつるを上方向へ誘引する
園芸テープ・ひもつるを固定する
果実用ネット大きくなった実を支える
大型プランター根を広げるスペースを確保する

支柱とネットは、苗を植え付ける時期か、つるが短いうちに設置します。

成長後に支柱を深く差すと、根を傷つける可能性があります。

小玉スイカの果実も重くなるため、細い支柱1本ではなく、複数の支柱を組み合わせてしっかり固定しましょう。

つるが20~30cm伸びるごとに固定する

子づるは、ネットの左右へ間隔を空けて誘引します。

つるが20~30cm伸びるごとに、ひもや園芸テープで軽く固定してください。

結ぶ位置は、葉や芽が出ている節を避け、節と節の間を選びます。

つるが太くなっても食い込まないよう、指が1本入る程度の余裕を持たせましょう。

スイカのつるには巻きひげがありますが、巻きひげだけで果実の重さを支えるのは難しい場合があります。

果実が大きくなったら、果実用ネットや丈夫な布で作ったハンモックを使い、支柱へ固定します。

大玉スイカは非常に重くなるため、一般的な家庭菜園用支柱では支えきれないことがあります。初めて空中栽培に挑戦する場合は、小玉品種を選ぶと管理しやすくなります。

地這い栽培と空中栽培の違い

地這い栽培と空中栽培には、それぞれメリットと注意点があります。

比較項目地這い栽培空中栽培
主な品種大玉・小玉主に小玉
必要な面積広い比較的少ない
支柱基本的に不要丈夫な支柱が必要
つるの管理地面へ放射状に伸ばすネットへ上方向に誘引する
果実の支えマットやわらを敷く果実用ネットが必要
水切れ比較的起こりにくいプランターでは起こりやすい
管理のしやすさ広さがあれば管理しやすい誘引と固定作業が多い
初心者向き畑がある人に向く小玉品種なら挑戦しやすい

広い畑や庭がある場合は、地這い栽培が管理しやすいでしょう。

ベランダや狭い庭で育てる場合は、小玉スイカを選び、空中栽培にするとスペースを有効活用できます。

摘心や整枝でよくある失敗

摘心と整枝は、単につるを切ればよい作業ではありません。

切る時期や量を誤ると、株の成長が弱くなったり、果実を育てる葉が不足したりします。

親づると子づるを間違える

スイカの摘心で多い失敗は、親づると子づるを見間違え、残す予定だったつるを切ってしまうことです。

つるが絡んでから作業すると見分けにくいため、株が小さいうちに親づるへ目印を付けておきましょう。

誤って親づるを予定より短く切った場合でも、葉の付け根に子づるの芽が残っていれば、栽培を続けられる可能性があります。

すぐに株を抜かず、新しいわき芽が動くか数日から1週間ほど観察してください。

親づるを切り忘れる

摘心する予定だった親づるを切り忘れても、直ちに失敗するわけではありません。

すでに親づるが長く伸びている場合は、株元近くまで切り戻さないようにしましょう。

必要な葉数を残した位置で摘心するか、現在伸びている親づるを活用しながら、不要な子づるや孫づるだけを整理します。

摘心後に子づるが伸びない

摘心後に子づるが伸びない場合は、次の原因が考えられます。

  • 低温
  • 日照不足
  • 植え付け直後
  • 根の傷み
  • 水分過多
  • 土の乾燥
  • 病害虫の被害

子づるを伸ばそうとして、すぐに肥料を追加するのは避けましょう。

元肥が入っている場合、追加の肥料によって根へ負担がかかったり、つるや葉ばかりが茂る「つるぼけ」につながったりする可能性があります。

まずは、土の乾き具合と新葉の状態を確認してください。

つるや葉を切りすぎる

株をすっきりさせようとして、孫づるや葉をすべて取り除くと、果実を育てる葉が不足します。

特に着果後は、果実より先に伸びた子づるや孫づるをすべて切らないようにしましょう。

果実の周辺に十分な葉がないと、次のような問題が起こることがあります。

  • 実の肥大が遅くなる
  • 株の勢いが落ちる
  • 果実へ強い日差しが直接当たる
  • 果皮が傷みやすくなる
  • 収穫まで株を維持しにくくなる

黄色くなった葉、病気の斑点が広がった葉、地面へ密着して腐りかけた葉は取り除いても構いません。

ただし、健康な葉を一度に大量に切らず、数枚ずつ整理して株の状態を確認しましょう。

雨の日に摘心や整枝をする

雨の日や葉がぬれている状態でつるを切ると、切り口が乾きにくくなります。

摘心や整枝は、晴れて乾燥した日の午前中に行うのがおすすめです。

作業に使ったハサミは、ほかの株へ病気を広げないよう、使用前後に洗浄・消毒してください。

大玉スイカと小玉スイカの仕立て方の違い

同じスイカでも、大玉品種と小玉品種では、必要な栽培スペースや果実の重さが異なります。

摘心や整枝の基本は共通していますが、残すつると果実の数は品種に合わせて調整しましょう。

比較項目大玉スイカ小玉スイカ
主な栽培方法地這い栽培地這い・空中栽培
必要なスペース広い比較的省スペース
子づるの目安3~4本2~3本程度
果実の重さ重い比較的軽い
果実の支え方マットやわら果実用ネット
プランター栽培難易度が高い比較的向いている
初心者の空中栽培不向き挑戦しやすい

大玉スイカは広い場所で地這い栽培する

大玉スイカは、果実を大きく育てるために、多くの葉と広い栽培スペースが必要です。

一般的には畑で地這い栽培を行い、親づるを摘心して子づるを3~4本残す仕立て方が用いられます。

子づるは株元から放射状に伸ばし、互いに重ならないように誘引します。

着果させる果実の数を増やしすぎると、一つひとつの実が十分に大きくならない場合があります。

残す果実数は、品種や株の勢いに合わせて調整し、苗のラベルに記載された目安を確認してください。

大玉品種は果実が重いため、一般的なネットを使った空中栽培には高い強度が必要です。

支柱や棚が果実の重さに耐えられないと、倒壊やつるの破損につながります。

家庭菜園初心者は、十分な広さを確保し、地面へつるを這わせて育てる方法が安心です。

果実が大きくなったら、下へスイカ用マットやわらを敷き、土へ直接触れないようにします。

小玉スイカは空中栽培にも向いている

小玉スイカは果実が比較的軽く、大玉品種よりも省スペースで育てやすいため、プランターや小さな庭での空中栽培に向いています。

プランターでは根が広がる範囲が限られるため、子づるを2~3本程度に絞ると管理しやすくなります。

つるを増やしすぎると、水分や肥料の消費が増え、暑い日に水切れを起こしやすくなります。

親づるを本葉5~6枚ほどで摘心し、伸びてきた子づるをネットの左右へ分けて誘引します。

孫づるは、株元から着果位置付近までを中心に整理し、その先は葉数を確保するために状態を見ながら残します。

果実がピンポン玉から卵程度の大きさになったら、果実用ネットや布で支えましょう。

果実をつるだけで支えると、実の重さでつるが折れたり、果梗が傷んだりする可能性があります。

スイカの摘心と整枝に関するよくある質問

摘心しないとスイカは育たないのですか?

スイカは摘心しなくても、親づるが伸びて花を咲かせ、実をつけることがあります。

そのため、摘心をしなければスイカが育たないわけではありません。

摘心を行う主な目的は、子づるを複数伸ばし、つるや果実を計画的に管理しやすくすることです。

親づるをそのまま伸ばす品種や仕立て方もあるため、栽培方法によって適切な管理は異なります。

苗のラベルに仕立て方が書かれていない場合は、本葉5~6枚頃で親づるを摘心し、勢いのよい子づるを3本前後残す方法が、家庭菜園では分かりやすいでしょう。

摘心後に子づるが伸びない場合はどうしますか?

まず、葉の付け根に小さな芽があるか確認します。

芽が緑色で張りがあれば、気温の上昇とともに伸びる可能性があります。

土が常に湿っている場合は、水やりを控え、土の表面が乾いてから与えましょう。

夜間の気温が低い場合は、ホットキャップやトンネルで保温する方法もあります。

ただし、晴天時は内部が高温になるため、日中は換気が必要です。

肥料をすぐに追加せず、新葉の色や茎の太さを観察してください。

誤って親づるを切りすぎた場合はどうしますか?

葉の付け根に子づるの芽が残っていれば、栽培を続けられる可能性があります。

すぐに株を抜かず、数日から1週間ほど新しい芽が動くか観察しましょう。

水や肥料を急に増やすのではなく、通常の管理を続けます。

孫づるはすべて取ったほうがよいですか?

孫づるをすべて取る必要はありません。

株元から着果位置までの孫づるは整理し、着果位置より先のつるや葉は、果実を育てるために残す方法があります。

株が混雑している場合でも、切る前につるの向きを変えられないか確認しましょう。

つるが長くなりすぎた場合は切ってもよいですか?

長くなったという理由だけで、すぐに切るのは避けましょう。

地這い栽培では畝の内側へ緩やかに曲げ、空中栽培ではネットの空いている部分へ誘引します。

必要な葉数が確保され、栽培スペースにも余裕がない場合は、品種の栽培方法を確認したうえで摘心を検討してください。

摘心や整枝は何回行いますか?

親づるの摘心は基本的に一度ですが、整枝は生育期間中に繰り返し行います。

週に1~2回ほど株全体を確認し、小さな不要芽、重なったつる、病気や傷みのある葉を少しずつ整理しましょう。

スイカの摘心・整枝チェックリスト

作業前に、次の項目を確認してください。

  • 子葉を除いて本葉を数えた
  • 親づるの位置を確認した
  • 苗が植え付け後に成長している
  • 晴れて乾燥した日を選んだ
  • ハサミを洗浄・消毒した
  • 生長点だけを摘み取る
  • 子づるをすぐに1本へ決めない
  • 勢いのよい子づるを選ぶ
  • 健康な葉を切りすぎない
  • 着果位置より先の葉を残す
  • つるを急角度に曲げない
  • 空中栽培では果実用ネットを用意する
  • 品種ラベルの仕立て方を確認する

まとめ

スイカの摘心は、親づるの先端にある生長点を取り除き、子づるを伸ばしやすくする作業です。

家庭菜園では、本葉5~6枚頃に親づるを摘心し、地這い栽培では勢いのよい子づるを3~4本、空中栽培では2~3本程度残す方法が一つの目安になります。

孫づるはすべて取り除くのではなく、株元から着果位置までを中心に整理し、着果位置より先の葉は果実を育てるために残しましょう。

大玉スイカは広い場所での地這い栽培、小玉スイカはプランターを使った空中栽培にも向いています。

ただし、摘心の位置、残す子づるの本数、着果させる果実数は品種によって異なります。

苗のラベルや種苗会社の栽培方法を確認し、つるや葉を一度に切りすぎないことが、スイカ栽培を成功させるポイントです。

参考情報

  • JAさが「スイカ|お手軽家庭菜園」
  • JA松任「スイカ|家庭菜園」
  • 農家web「小玉スイカのプランター栽培・摘心方法」
  • 農家web「空中栽培で育てる小玉スイカのプランター栽培」

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